夏休みの宿題…
親は、一体どれぐらい関わるべきなのか?
親になって気づく。
夏休みの宿題とは、親の宿題でもある。
『かこさとし 遊びと絵本で子供の未来を
今年の長女の読書感想文、伝記を読むようだ。
昨年までは、私が色々アドバイスをしながら、仕上げていた読書感想文。
しかし、今年は、ノータッチでいきたい‼︎と決めていた。
それは、今年から始めた、読み聞かせボランティアをする中で、子供の自由な受け取り方を尊重したいと思うようになったからだ。
今までは、本を読んで、その内容をしっかり理解できているのか?
ということばかり気にしていた私。
本を読む=勉強の一貫だと捉えていた。
しかし、お話の受け取り方は、自由。
一人一人違って当然。
理解するのではなく、感じることが大切。
その絵本の世界を、自由に冒険してもらいたい。
そう思えるようになった。
しかし、彼女は、苦戦していた。
なかなか思うようにすすまない。
何か言ってあげた方がいいのか…
しかし、今回は、ノータッチと決めていたので、私は彼女の選んだ本すら読んでいなかった。
のだが…
何も言わないつもりで、その本を読んでみた。
…号泣
何も言わない代わりに、涙が止まらない。
戦後、子供のために生きる‼︎と決めた、かこさとしさんが、お亡くなりになるギリギリまで、絵本の向こう側にいる、すべての子供たちを想い、時間、労力、お金を惜しまず、描き続けたその姿。
若い頃に決意した事を、決してブレずに生きてこられたその意志の強さ。
涙を流さずにはいられなかった。
話を理解するのではなく、感じるとは、このこと。
とてもいい本と出会った。
これまでも、かこさんの絵本は、沢山読んできたが、さらに読みたくなった。
とりわけ、科学絵本。
少し難しいそうに感じる理科の世界を、科学者も驚くほど、正確に、かつ、子供たちに分かりやすく書かれている、とのこと。
泣いている私を見て、びっくりしている長女。
もはや、私が感想文を書いてしまいそうな勢いだ…
そして、いつもなら、私がリードしながら、書き進めていくのだが…
我慢我慢。
もし、根気が残っているなら、もう一度、本を読み直してみたら?
とだけ言ってみた。
夏休みの宿題と子供、“時々“親。
今までは、数歩先を歩き、彼女を引っ張っていたイメージ。
しかし、今年は、数歩後ろから見守ると決めた。
この距離感が、私のこの夏の課題だ。
そして、その本のあとがきには、かこさんが、何度も何度も、何度も何度も書き直し、レベルの高いものへと仕上げていく、という、仕事への向き合い方のエピソードが書かれていた。
もし、彼女がここまで読んでくれているとしたら、それは、今の彼女に、まさにピッタリのアドバイスだ
この本を読み、彼女が何を感じるのか、私はゆっくり待とうと思う。