hayaokishufu’s diary

午前3時から始まる早起きママの日常

【読書】フランス人は10着しか服を持たない

 

読んだきっかけ

春休み中、図書館で『捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ/井出 留美 著/あかね書房』と言う本を借りた。昨年の、青少年読書感想文全国コンクール高学年の部の課題図書。長い休みを利用して、長女に読んでもらいたいな、と言う気持ちで選んだ。

私自身も、小学校高学年の課題図書が、どれくらいのレベルの本なのか知りたくて、長女より先に、読んでみた。

その本の中で、パン作りを学ぶために、店主の方が、フランス留学した時の記述があった。

幸せのカタチ。

お金があることだけが、幸せではない。

たくさんの新しいものに囲まれていることが幸せでもない。

本当に、自分の気に入ったものを、長く使い続けていく。

体を壊してまで働くのではなく、その時間を、家族との大切な時間に充てる。

 

そこに描かれている、フランスの方の生き方がとても素敵だと思った。

誰しもが、分かってはいるけど、実際には難しい、その生き方を、実施しているなんて‼︎…とても興味を持った。

 

そして、すぐに、この本のことを思い出した。発行された当時、その題名のインパクトから、話題となり、読んでみたいなぁと思っていたから。

1冊の本がきっかけとなり、また新たなほんと繋がっていく。何だか、わくわくとする、きっかけをもらえた気がした。

 

 

10着の意味

先述したように、本の題名は、以前から知っていた。自分のクローゼットや、タンスの中身を想像しても、いくら頑張っても、そんな数に収まるはずがないことは、明白。だからこそ、興味が湧くタイトル。

しかし、実際に読んでみると、10着までしか持ってはいけない‼︎というような、断捨離や、片付けを促すような内容ではない。

10着しか服を持たない…この10という数字は、あくまでも目安であり、本質は、あれもこれもと、流行や購入時の気分、周りに流された服ではなく、自分を知り、自分を認め、本当に自分に合う服を持つということ。

そして、それは、服にだけ特定されたことではなく、衣食住、ライフスタイル、心の持ち方、暮らしの全てに当てはまる考え方だった。

自分を知り、自分を大切にする

フランス人と聞くと、おしゃれで、高貴で、洗練されたイメージを抱く。そのスタイルに、漠然とした憧れはあるものの、私なんかでは、到底手の届かない次元の方達だと思っていた。しかし、この本を読む限りでは、そうではないと感じた。そのような印象に写るのは、高いブランドの物で着飾っているからではなく、自分自身を知り、自分らしさを大切にする、その上で、自分にとっての1番を身につけているからだと分かった。

それは、服に対してだけではなく、インテリアや、食事など、ライフスタイル全てに当てはまる。大事なところにはお金をかける。ムダを嫌い、見栄を張らない。とても、シンプルな生活をしている。この本では、そんな生き方を『シック』だと表現されていた。

私自身、普段、あまり使う言葉ではないが、この本を読むと、その『シックな生き方』に憧れを抱き、こんな私にも、そんな生き方ができるのではないかと思えてきた。

ことわざ

幸せとは、欲しい物を手に入れることではなく、持っているもので満足すること

 

この本の中に、有名なことわざの一文があった。私は、このことわざは知らなかったのだが、今の私が、少し見失っているものだと思った。

自分自身が、こうなりたいと願い、がむしゃらに頑張る。

周り(私の場合は、特に我が子)に対して、こうあって欲しいと願い、勝手に、過度な期待を抱く。

そして、そうならないと、落ち込んでしまう。

今の自分、今の他者のありのままを、全く大切に出来ていない。

ありのままで満足する、という言葉は、何だか、妥協的で、マイナスな意味にも捉えてしまいがちだが、そうではないと、この本から学んだ。

今の自分、周りを知り、認めることは、自分らしさを大切にすること。自分にとって、何が大切なのかを見つめ直すし、今ある幸せに感謝し、満足すること。

それこそが、暮らしの質を高める秘訣であり、『シックな生き方』だと、改めて感じた。

毎日、同じことが繰り返される日々の中で、もっともっと、小さな幸せに、感度を持って生活したいと思った。

まとめ

欲しいものや、他者への憧れで、頭の中を埋め尽くし、物や欲が増えていくばかりの生活だった、若かりしころとは違い、これからは、服も、暮らし方も、心の持ち方も、もっともっとシンプルに…そんなシックな生き方を意識したいと、この本を読んで、改めて思った。

 

今年は、39歳になる年。いよいよ40歳目前。

20代から、30代に変わる時は、妊娠、出産、育児に追われ、心も体も、年齢の変化に追いついていかなかった。

気づいた時には、30歳を数年過ぎていた。

 

だからこそ、40歳になる前後を、大切にしたいと、ずっと思ってきた。

今、この本を読めて、良かった。これから、どんな風に、歳を重ねていきたいのか、その指針となるような生き方を、少し学ぶことができた。

 

とりあえず、このゴールデンウィークで、自身のワードローブを見直したい。

高いからという理由だけで、着ていない服を、吊るしていないか?昔、気に入って着ていたからという理由だけで、今の自分に合わない服を持っていないか?流行だけに流されて、自分らしさと、あまりにもかけ離れた服が眠っていないか?せっかくいい服を持っているのに、もったいなくて、仕舞い込んでいないか?

まずは、そこから、始めてみようと思う。